博論以外にも院生同士で共同研究を進めています

D2の田中孝平です。

今回は、院生同士の「共同研究」について書こうと思います。

 

共同研究のきっかけ

私は、D2の大野真理子さんと、M2の岡田航平くんと一緒に、これまで共同研究をすすめてきました。研究テーマについて、大野さんが「多面的・総合的評価(大学入学者選抜)」、岡田くんが「入学前教育」、田中が「高校の探究学習を通じた高大接続」というように、もともと三者三様の視点で「高大接続」について迫っていました。

 

そんな中、高校の探究学習の経験やそこで培われる能力を評価し、大学の学びとの接続(高大接続)を意図するような「探究学習評価型入試」というものが普及している事実を、新聞記事(https://www.asahi.com/edua/article/14393989)から田中が見つけました。また、それとほぼ同時期に、大正大学主催の「第6回 高大接続フォーラム どうなる大学入試!? どうする探究学習!?」に参加し、高校・大学・大学入試を貫徹するような高大接続研究の必要性を実感しました。

 

このようなきっかけから、田中より「探究学習評価型入試」について共同研究できないかを2人に提案し、共同研究を進めることにしました。

 

共同研究の流れ

共同研究の実施を決めてから、毎週特定の曜日に集まり、関連文献の講読やディスカッションを進めました。自分の研究とは直接関連しないような文献もありましたが、自身の研究の背景となる内容が多く、勉強になりました。そして、このような文献整理に加え、「探究学習評価型大学入試」に携わったことのある関係者にインタビューをしました。このようなインタビューも一人で行うインタビューとは違って、各自の専門性を生かしながら聞き取りができたと思っています。インタビューの結果をふまえて、2022年3月に開催された第28回大学教育研究フォーラムで「『探究学習評価型入試』が目指す高大接続の検討―大学における教育的取組との接続をふまえて―」として発表しました。

 

共同研究の醍醐味とポイント

大学院生は自分の博士論文(あるいは修士論文)に向けた研究に大変多くの時間を要します。しかし、院生同士の共同研究によって、自身の研究を違った視点で捉え直すことができるだけでなく、あまり読めていなかった文献に出会うことができることもあります。この点が共同研究の醍醐味といえるでしょう。

 

一方、共同研究にあまり多くの時間をかけすぎてしまうと、自分の研究が思うように進まないというような問題もあるでしょう。自分の研究とのバランスを考えながら、周りの院生と協働して何か一緒にできることないかを考え、視野を広げられる機会をもてるといいですね〜 そんなことを思いながら、私も次なる研究テーマを探していくことにします!