【文系・学振採用体験記シリーズ:学振を通した学びと成長】②杉山芳生(DC2)編

学振採用者に協力してもらい、これから学振を出そうとしている院生が抱える質問に回答していただくとともに、採用者自身の学振を通した学びを振り返ってもらう企画です。

学振の概要や他の体験記へのリンクは↓記事を御覧ください。

 

hegs-rakuyu.hatenadiary.org

 

この記事ではD3の杉山さんの体験記を紹介します。

 

  

自己紹介

D3の杉山です。

採用年度:令和2年度
申請資格:DC2
書面合議・面接審査区分:社会科学
書面審査区分:教育学およびその関連分野
小区分:高等教育学関連
専門分野:高等教育学
研究課題名:大学教育におけるPBLの可能性と限界

 

申請しようか悩み中の人向け

1・DCに申請しようと思ったきっかけは?(検討段階で起こした行動があればそれも答えてください)

大学に在学しながら研究を進めていく上で、経済的な恩恵が大きいので申請しました。検討段階では、業績づくりのために発表や論文投稿を積極的に行うように意識していました。

 

2・申請書に記入できる業績が少なすぎて,出しても採用されないのではと二の足を踏んでいます。

採用されなくても、申請書を書く段階で他の院生や指導教員からコメントをいただけたので、自分の今後の研究計画を整理する上でとても有意義だと思います。自分も業績はそれほど多くなかったです。出しておいて損はないのでとりあえず出してみようという気持ちで出しました。


これから申請書類を書く&書いている人向け

3・申請書の構想に要した時間と,実際の執筆に要した時間はどれくらいですか?

採用されたDC2の時は、研究の構想を修士研究からの流れで日頃から考えていたので、申請書のためだけに考える時間はそんなになかったです。 DC1の時は、構想がまだ具体的ではなかったので、申請書を書くためにそれなりに時間を要しました。

 

4・どの学問分野で申請しましたか?また、その分野で申請する際の注意点があれば教えてください。

「高等教育学関連」で出しました。アーカイブでそれまに採用された研究のタイトルを見ていましたが「高等教育学関連」は新しい分野のようで、見当たりませんでした。ですので、注意点も具体的にはわかりませんが、高等教育学に貢献できる研究であることが伝わるようには意識して書きました。

 

5・個人的に一番ハードルになった要素や、負担であったことを教えてください。

3.でも答えた通り、DC2の時は、研究の構想を修士研究からの流れで日頃から考えていたので、申請書のためだけに考える時間はそんなになく、あまり負担に感じませんでしたが、研究の独創性や意義、インパクトを分かりやすく、どのように伝えるかなどを考えるのに時間を要しました。また、DC1の時は、初めて書くということもあり、そもそも何をどのように書けば良いのかを理解するのが大変でしたが、採用経験のある先輩が提出した申請書を共有してくださったので、それを参考にしてハードルを乗り越えることができました。

 

6・申請書の作成をすすめていく中で,どのような人に協力を依頼しましたか?また,もらってよかったアドバイスがあれば教えてください。

初めて申請したDC1の時は、指導教員の先生に加え、他の院生やゼミの先輩など広く意見をいただきました。一方、採用されたDC2の時は、指導教員の先生にだけご指導いただきました。自分は広くいただいた意見をまとめるのが苦手なのだと実感しましたが、これは個人差があるところだと思います。また、特にDC1の時は「これができたら研究として良さそう」という思いで書いていましたが、いただいたアドバイスを参考に、DC2の時は、申請する研究計画がいかに実行可能なものであるかを強調するように書き、「この計画通りに私は研究できます!」ということをアピールしました。

 

採用後のようす

7・採用以降の生活について教えてください。

研究のベースとなる文献が洋書のものが多く、図書館にも蔵書がないものがあり、採用以前は、閲覧するために生活費を削って購入するしかない状況でしたが、採用以降は、いただいた研究費により、研究に必要な文献などを入手することが容易になりました。そのおかげで、研究や論文の進捗速度や質が上がりました。

 

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以上、D3の杉山さんからのご報告でした。

杉山さん、ありがとうございました!